会員ログイン 会員登録/非会員注文の照会 閲覧履歴 佐川急便
NEW ブランド情報 お問い合わせ ブランド一覧 TOP BOTTOM OUTER SHOES BAG ACC LADY'S
シュプリーム モンクレール ジバンシイ クロムハーツ シャネル サンローラン コムデギャルソン オフホワイト バルマン ヴァレンティノ ニールバレット トムブラウン モスキーノ ケンゾー セリーヌ アミ ロエベ フェンディ ドルガバ アレキサンダーマックイーン アレキサンダーワン ステューシー ディースクエアード ゴールデングース ルイヴィトン グッチ エルメス プラダ ボッテガヴェネタ クリスチャンルブタン ロレックス ウブロ パネライ カルティエ ブルガリ ディオール オーデマ ピゲ マスターマインド アディダス ヘーロン プレストン ヴィーローン パレス アクネストゥディオズ アミリ バレンシアガ パームエンジェルス バーバリー ヴェルサーチ トムフォード ジルサンダー マルタンマルジェラ ヴェトモン リックオウエンス フィアオブゴッド セント マイケル ワイスリー イーザス アスクユアセルフ ナイキ
半袖Tシャツ シャツ HOOD TEE カーディガン SET-UP ロンT スウェットTEE ニット・セーター タンクトップ
デニムパンツ スウェットパンツ チノパンツ ショート・ハーフパンツ
ジャンパー ZIP-UP ミリタリージャケット コート HOOD パーカー テーラードジャケット ダウン・中綿 Gジャン
ローファー・靴 スリッポン ブーツ スニーカー サンダル
ショルダーバッグ トートバック ハンドバッグ ECOバック リュック ボディバック
帽子 時計 ベルト ジュエリー 手袋 財布 メガネ・ サングラス ブレスレット ストール・マフラー その他
アクセサリー バッグ 財布 衣類 シューズ、靴 レディース時計
ルイヴィトン Cruise 2027は、ニューヨークそのものをランウェイに変えた
ココブランドショップ / 2026-05-21

ニコラ・ジェスキエールによるルイヴィトンのCruiseコレクションには、いつも映画のような空気感がある。単なるファッションショーとして完結させず、都市やカルチャー、歴史まで巻き込みながら世界観を構築していく。今回、マンハッタンのThe Frick Collectionで発表されたCruise 2027もまさにそうだった。

舞台となったThe Frick Collectionは今回のショーで特別な意味を持っていた。修復を終えたばかりの歴史的ギャラリーで、1階スペースをファッションショーに使用したのはルイヴィトンが初めて。単なるロケーションではなく、美術館そのものがコレクションの一部として機能していた。

今回のコレクションの核となったのは、メゾンのアーカイブで発見された1930年代のレザースーツケースだったという。そのスーツケースには、80年代ニューヨークの象徴的アーティストKeith Haringによるグラフィックドローイングが描かれていた。

そのエピソードだけでも、今回のテーマは十分伝わってくる。旅とクラフツマンシップを象徴するルイヴィトンと、ストリートカルチャーのエネルギーを体現したKeith Haring。一見相反する存在を、ジェスキエールはあえて真正面からぶつけた。

ただし、Keith Haringのモチーフを全面的に押し出したわけではない。ショルダーラインを強調したクロップドトップには“Big Apple”グラフィックを採用。構築的なレザーコートにはHaringらしいラインアートが差し込まれ、Alma風バッグやSpeedyシルエットにも断片的にアートワークが施されていた。

SNSでは「もっと大胆なコラボを期待していた」という声も少なくなかった。しかし、その抑制された使い方こそ今回の狙いだったようにも見える。

実際に印象的だったのは、アートピースそのものよりもスタイリングの“違和感”だった。デニムにルネサンス調ブラウスを合わせ、ブルマーショーツにはレーシングコートを重ねる。パッチワークのイブニングコートにはシフォンヘムを加え、スポーツウェアとクラシカルなクチュール感覚を絶妙に混在させていた。

そのバランス感覚は、まさにニューヨーク的だった。アップタウンの洗練とダウンタウンの荒々しさ。その両方が同時に存在している。

アクセサリーも今回のショーを象徴していた。ビジュー付きのテイクアウトボックスバッグ、レコード型クラッチ、モノグラム入りボクシンググローブ。普通ならノベルティに寄りすぎてしまいそうなアイテムが、不思議なほど自然にコレクションへ溶け込んでいた。

ショーの空気を決定づけたのはサウンドでもある。オープニングで流れたPeachesの2006年のトラックが、The Frick Collectionのクラシックな空間にグラムパンク的な緊張感を与えていた。もし音楽が違っていたら、ここまで危うい魅力は生まれていなかったかもしれない。

さらに興味深いのは、このショーが単なるランウェイイベントでは終わっていない点だ。ルイヴィトンはThe Frick Collectionとの3年間のスポンサーシップも発表。展覧会支援や教育プログラム、さらには18世紀ヨーロッパと中国美術交流研究のためのキュレーションポジション設立にも資金提供を行う。

いまラグジュアリーブランドに求められているのは、単純な“商品力”だけではない。文化そのものにどれだけ深く入り込めるか。その意味で、今回のCruise 2027は非常に象徴的だった。

もちろん、評価は完全に一致しているわけではない。海外のファッションコミュニティでは、「Keith Haringらしさが足りない」という意見もあれば、「これくらいの距離感だからこそ洗練されている」という声もあった。

ただ、その賛否すら含めて現在のルイヴィトンらしいとも言える。今のメゾンは、単に“美しい服”を発表するだけでは終わらない。議論を生み、カルチャーと接続し、SNSで拡散され、コレクター心理まで刺激する。その全てを含めて、一つのショーとして成立させている。

今回のCruise 2027は、その完成度が特に際立っていた。

VermeerやFragonardの名画が並ぶ空間を、Keith Haringのムードを纏ったモデルたちが歩いていく。クラシックアートとストリートカルチャー、歴史と現代、エレガンスと反骨精神。その矛盾を成立させてしまうところに、今のルイヴィトンコピーの強さがある。